社内ではじめての4大新卒新入社員、たいした大学ではないにせよ主席で卒業だそうで。今月で5ヶ月目だというのに未だにお茶ひとつ満足に淹れられない。来客に出すお茶の基本は「とりあえず夏は暑いから麦茶」なのだが、客が来て冷蔵庫を開けると麦茶残量3センチの時があり、散々ひとりで悩んだあげくそこに水を足し薄っすら茶色い水になったところで客に出そうとしたり、麦茶の残りすらなかった時には慌てて水にパックを入れ、箸でギュウギュウとパックを押しつぶしてかろうじて色が付いたのを出そうとしたり。「コーヒー出したら?」と言うと「あー・・・色は出たんですけどねぇ」と。

入社すぐの頃は「ちかごろのわかものは・・・」と苦笑いで済んでいたのだが、日々他にも多種多様な一般常識が以前に人としての問題だよね、という部分があり、どこからどう手をつけていいものかと悩む日々。言わずに失敗させて気づかせようかと”体に覚えさせる作戦”を決行したものの失敗に終わり、ビジネスマナーの本を買い与えて読ませてみたものの付箋つけて終わってる。一般的な仕事は引継ノート見て出来てるけど、引継ノートと違う指示が出たら「これには書いてないです」「これにはこう書いてあります」と言い訳ばかり。

そこに支店長から後輩へ「教育係」の通達。お茶出しやビジネスマナーのセミナーにも出すみたい。恵まれてるよなー。というかセミナーに出たところで出来ないような気もするけど、辞める気はなさそうなので仕方ないんである。教育係より「午後からちょっと話そうか」と言われただけで半べそ(手の甲で目をゴシゴシやる)。ふたりで会議室にこもって話してる時もやはり泣いたそうだ。泣くならトイレへどうぞ、と言いたいのだが・・・。

昼ごはんはお母さんお手製のお弁当で水筒も持たされてるので、入社間もなくの頃「お弁当箱くらい洗って帰ったら?」に対して「いえ、全部母がやってくれるのでいいんです」と。その母親との会話は敬語であり門限22時。出張行ってて定時に帰れそうにない時間になり「あの・・・いつ母親に電話すればいいんですかね?何時ごろ着きますか?」と聞いた時間はまだ日が高い時刻。このあたりにも新人さんの人格形成・無知っぷりの原因があると思うんだけど。

さて、明日から言われたことができるかしら。とりあえずの指示は朝のお茶出しと来客の素早い応対なんだけど・・・。