ジムの予定だったけどお客さんとの飲みに誘われたのでそっちに参加。何ヶ月かに一度しか会わない人たちだからたまにはゆっくり話したいし、末端の状況も知っておくためにもこういう飲み会には出ることにしている。クレームの話題から中国毒入餃子問題〜食品関係のこと、世の中の情勢などを熱く語った。

北海道のコロッケ屋のオヤジが言ってたことわかるよなあって話。偽装は良くないけど市場価格が崩壊してるから仕方ない。安全で安心な食品を求めるのならそれなりのお金を払わないと手に入らないってことを、消費者〜バイヤーがそろそろ真剣に考えるべき時にきているんじゃないかと思う。安くて美味しいものが簡単に手に入るようになって消費者としてはうれしいけど、たとえば○ク○○ル○のハンバーガーの値段ってどう考えても安すぎると私は思う。原料を大量に仕入れたり大量生産すれば価格は下がるが、その限度を超えてる気がするのだ。

原料メーカーにいると、どこの食品会社がどれだけ真剣に商品と向き合ってるかっていうのがよくわかる。価格ばかりを追求し仕入先を簡単に変えるところは正直あまりろくなところはない。中国餃子の問題でようやく消費者もわかってきただろうが、自分が買おうとしている品物に"国産"表示してあったとしても、加工食品においては原料をどこのものを使おうともいまのところ原料の原産国表示は義務づけられてないので、他国のものを使用していても偽装にはならない。

細かいことを言い出すとキリがないのだが、原材料に時々○○エキスとか○○剤などと書いてあるものがある。エキス自体は日本で作られていてもその元となるものが輸入品であることだってあるのだ。加工食品において完全国産のものなんてのはみつけるのはかなり難しいと思う。直接口にするものでなくても、商品を包んでいるビニール袋や包装紙にしたって原価が安い国で作ってるものもあるだろうし。

こういうことを考え出すと加工食品なんて食べたくなくなるのでアレだが、安いものを買うことのリスクを肝に銘じる必要がある最近思うようになった。大手だから安心なんてのは大間違いで、細々とやってる食品メーカーの方がよっぽど原材料に気を遣ってる場合もあるのだから、五感をフルに生かして見極めていく力を養うしかないかなあと思う。

大手加工食品メーカーの偽装問題発覚後、原材料表示に詳細が記されてることが増えてきた。原材料に不安があればメーカーに直接尋ねてみるのも良いと思う。ここ2〜3年は異常なくらいに原材料について気を遣っているメーカーが多いので、商品に使用している原材料の原産国は把握しているだろうし。開示義務はないので企業秘密と言われてしまえばお終いだが、言わないってことは言えないってこととイコールだと判断しても良いと思う。

いまうちの会社が取引している加工食品メーカーで安全だと太鼓判をおせる大手は、ハ○○とキ○ー○ーくらいかな。異常なくらいに品質に厳しく、現場で働いてる従業員の"食品会社意識"がすごく高いのにはほんとびっくりする。あれくらい社員教育できたらうちの会社ももっと大きくなれそうだけどなあ。

原油高騰のいま、食品メーカーに限らずどこのメーカーもかなり厳しい状況に変わりはない。便乗値上げとまでは言わないが、この時期にモノの値段が適正に戻ればずいぶん安心できる商品を手にいれることができるようになると思う。これに乗って景気も回復すれば少しは給料も上がるのになあ。(って最後は自分の懐のことかよ!)